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責任共有モデル

クラウド・セキュリティ
サーバーレスの話のあと、新人が聞きました。
「サーバーの面倒をクラウドが見てくれるなら、セキュリティも全部お任せですか?」先輩は構成図に横線を引きました。「線の下はクラウドの会社の責任。ここから先はうちの責任だからね」
「責任共有モデル」って、何のことだろう…?

責任共有モデルは、クラウドの安全を「クラウドの会社が守るところ」と「使う側が守るところ」に分ける考え方です。

クラウドの会社はクラウドそのものを、使う側はクラウドの中に置いたものを守ります。

このページで分かること読む 約3分・問題 3問
  • 責任共有モデルは、クラウドの安全を「クラウドの会社が守るところ」と「使う側が守るところ」に分けて考える決まり
  • クラウドの会社は、クラウドそのもの(建物・機械・ネットワーク・仮想化のしくみ)を守る
  • 境目は使うサービスで変わる
  • どのサービスでも、データ・権限・公開設定は使う側の責任

身近な例えで理解する

建物の柱や屋根、共用の廊下が傷んだら、直すのは大家さんです。自分の部屋の鍵をかける、部屋に置いた物を管理する、合鍵を誰に渡すかを決めるのは、住んでいる人です。

  • 大家さんクラウドの会社
  • 建物・屋根・共用部分データセンター・機械・ネットワーク
  • 部屋の鍵・中の物・合鍵設定・データ・アクセス権限
  • 住んでいる人使う側

鍵をかけ忘れて物を盗まれても、大家さんのせいにはなりません。

ちょっと確認

Q1対応づけ

EC2でサーバーを動かしています。左の作業は、右のどちらの責任ですか。結んでください(同じものを何度使ってもかまいません)。

左から1つ選び、次に右から合うものを選んでください。

左
右

例えを外して、実際のしくみ

ここからは実際のしくみ
2つの受け持ち

AWSは「クラウドのセキュリティ(security of the cloud)」、つまりデータセンターの建物・機械・ネットワーク・仮想化(→22)のしくみを守ります。使う側は「クラウドにおけるセキュリティ(security in the cloud)」、つまりクラウドの中に置いたものを守ります

EC2のような、サーバーを借りるサービス

OS(→41)のアップデートやパッチ(→19)、入れたソフト、セキュリティグループ(→06)の設定は使う側の仕事です

サーバーレスやストレージのサービス

Lambda(→87)やオブジェクトストレージ(→26)では、OSやその上のしくみまでクラウド側が受け持ちます。そのぶん使う側の受け持ちは狭くなりますが、ゼロにはなりません

どのサービスでも使う側が守るもの

データそのもの、誰に何を許すか(→23 IAM)、暗号化や公開範囲の設定です。「誰でも見られる」設定にしてデータが漏れたら、使う側の責任です。Azure や Google Cloud も、同じように責任を分ける考え方を公開しています

このページのまとめ

責任共有モデル
クラウドの安全を、クラウドの会社と使う側で分けて受け持つ考え方
クラウドの会社の受け持ち
建物・機械・ネットワーク・仮想化のしくみなど、クラウドそのもの
使う側の受け持ち
データ・権限・設定など、クラウドの中に置いたもの
境目
使うサービスで変わります。EC2のようにサーバーそのものを借りる形だと使う側の受け持ちが広く、サーバーレスやストレージのサービスだと狭くなります

先輩のひとことの意味

先輩「サーバーの面倒をクラウドが見てくれるなら、セキュリティも全部お任せですか?」先輩は構成図に横線を引きました。「線の下はクラウドの会社の責任。ここから先はうちの責任だからね」

「建物や機械、仮想化のしくみはクラウドの会社が守る。でも、その上に作ったサーバーのOS、データ、権限、セキュリティグループなどの設定は、自分たちで守らなければいけない」という意味です。サーバーレスで任せられる部分が増えても、データと設定は自分たちの責任のままです。

練習問題で確かめる

Q2先輩のひとこと
先輩「ストレージのデータを『誰でも見られる』設定にしてて、中身が漏れちゃったらしい」

これは誰の責任?

Q34択

責任共有モデルについて正しいものは?

参考資料

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